あなたと繋がる、地域と繋がる
けいはんなアバターチャレンジってなあに?
京都・大阪・奈良にまたがるけいはんな学研都市は、東の「つくば学研都市」と共に日本の双璧をなす学術都市です。150を超える研究施設、大学施設、文化施設などが集まるこの地域で、遠隔操縦ロボット(アバター)を使って行う取り組みを、アバターチャレンジと名付けています。
ミッション
アバターで「だんじり」祭りをやろう
~リアルで走り、バーチャルで地区を飛び越える~
ビジョン
協力して祭りを催すことにより、地域住民の意識を高める (関西、日本、世界規模に広げる出発点となる)。
社会とのつながりが希薄な現代社会を生きる人々を「協力・参加・観戦」の渦に巻き込む。
バリュー
- 複数のアバターで異なる競技会を行う。
- 競技内容やロボットの仕様は、地域の大学生も含めアイディアを集めてバリエーション豊かに。
- 誰でもアバター運動会に競技者として参加できるシステムを構築。
- 観客が好きな競技を視聴(ライブ&オンデマンド)できるシステムを目指す。
目指すのは「だんじりスタイル」
だんじりのように地域ぐるみで、地区ごとに応援し合えます。
事故が起きないよう安全面には十分配慮しており、現地まで行かなくても手元のデバイスで観戦できるよう、鋭意技術開発を行っております。
誰でもどこからでも参加できます!
未来都市で活躍するアバター。映画やアニメの中だけの話ではなく、現実社会でもっと活躍するようになってほしい。私たちは、アバターの安全性・操作性・高い性能を日々追求してきました。
けいはんなアバターチャレンジで使用しているアバターは、時速6km/hで走行でき、長距離間の遠隔操作が可能です。また、さまざまな視点(アバター・操縦者)で自由に競技を観覧でき、誰もが気軽に楽しめるお祭りのようなイベントを目指しています。
アバターを使えるのは技術者だけだと思っていませんか?
どんな立場でも・何歳でも・つまり誰でも参加できるんです。
けいはんな地区は科学技術の最先端都市ですが、就業者は1万人、各地区の住民を合わせると10万人を超える大きな都市です。
私たちは、けいはんなにお住まいの皆様に、もっと私たちがアバターにかけている情熱を知っていただきたい。最新の科学技術を身近に感じ、親しんでいただきたいと心から思っています。
現代は、便利になると同時に孤立化も進んでいます。人と話すことも、出かけることもなくなると、人間は生きがいを失います。
立場や年齢に関係なく、小さなお子さまからお年寄りまで、誰もが自由・平等に楽しむことができる。その動きが、希薄になりつつある人とのつながりを結び直す。
けいはんなアバターチャレンジは、そんな未来を見据えて計画されている新しい形のお祭りです。研究者・技術者・企画者一同、あなたのご参加を心よりお待ちしています。
私たちの抱負
先進国の課題は市民の社会的孤立化
日本社会は少子高齢化への対応が叫ばれ、課題先進国とも言われています。
日本の一番の課題は、他の国と比較して社会的に孤立している人が多く、国民の幸福度が低いことにあります。
精神障害に至らなくても、自宅に引きこもりがちな人、自治会の清掃活動にさえ出てこない人も多いと実感される方も多いはずです。
SNSでしか社会活動をしない人も多く、これは集団単位の引きこもりと言え、社会分断の主因ともなっています。
遠隔操作型ロボット(以下アバターと言います)を使ったコミュニケーションは、対面での打ち合わせが苦手な人も対話へのハードルが少ないことから、この状況を解決できると私たちは期待しています。
広域分散都市間の一体感の醸成
私たちの住む関西文化学術研究都市は、13地区に分散した広域連携都市であり、都市としての一体感はほとんどありません。
一体感を醸成する仕掛けが完成すれば、関西、日本、そして世界の市民が一体感を持つ社会も夢ではありません。
お祭りは市民の多様性を認める創造活動
けいはんなアバターチャレンジは、アバターでインクルーシブに(差別なく、分け隔てなく)参加可能な「だんじり」祭りのようなことをやろうという企画から端を発しています。
老若男女、健常者・障碍者の区別なく、競技場にいるいないとに関わらず、ダイバーシティ(多様性)のある参加者が運転するアバターでF1レースのようなことをやれないか?
アバターを複数(1チーム13台)用意できれば、駅伝形式で競技を変えつつ走り、バーチャルで地区を飛び越え、学研都市全てをカバーして競技することができるはずです。
昔のゲームのスーパーマリオブラザーズのように、各地区ではその地区が考えた競技で「アバターにチャレンジさせる関所」を設ける。
市民が各人の技量・資金・好み・余裕に応じて、好きなことを好きな時間に好きな場所で好きなだけ祭りに貢献するのが狙いです。また、競技場のアバターからはるか離れた場所からもインタネットや5G/Starlinkを経由してだれでも参戦できることが、小学校の運動会との大きな違いです。
類似イベントとの違い
類似の競技会はロボカップ等多数あります。ただし、多くは自律型ロボットの競技会であるため、楽しんでいるのは主にロボットを作った人たちで、観客はただ見るだけです。
観客も一緒になって競技に参加できればもっと楽しくなるはず。アバターチャレンジには、それができます。
アバターの製作、操縦、競技の設計、運用等、市民の特技に合わせて、協力して祭りを催すことができれば、住民意識を高め、住民相互間のコミュニケーションが活発になり、社会的孤独感を持つ人が少なくなるはずです。
この地区で成功すれば、関西全域、日本、世界規模に広げた競技会で人々を連帯の輪に組み入れることもできるでしょう。
未来社会への期待
特に、アバターを自在に操縦することができれば、ダブルブッキングを解消し、仕事しながら、子育て、生涯学習(リカレント教育)でスキルアップを図れます。
また、少子化問題の解決と多様性社会の実現を目指した生き方のモデルを示すこともできると期待しています。
市民すべてが高い自治的自覚と倫理的観念とをもって、アバターという新文明の利器を活用していくことで開ける未来があります。
未来社会での生き方を「遊び」を通して体感していただく。これが、けいはんなアバターチャレンジの目標です。
けいはんなアバターチャレンジ2025は、けいはんな万博のロボット・アバター・ICT部会の一環として実施されています。また、大阪府枚方市のひらかた万博ともコラボレーションしております。